蛭川研究室 断片的覚書

私的なメモです。学術的なコンテンツは資料集に移動させます。

酒を蒸留して消毒液にすると3万人の命が救える?

消毒用アルコールの濃度は70%である。これより濃度の薄いものは、蒸留して濃度を上げればよい。

ウイルスのエンベロープを融解させるには、30%以上で十分だという研究もあるらしいが、他の細菌類も含めて考えるのであれば、できれば70%程度がよいだろう。ただし、それよりも濃度が高くてもいけないので、無水エタノールは薄めて使う必要がある。

https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/production/uploads/images/23870768/picture_pc_4241026485afe7409f7bfa105a68093d.png
エタノール濃度によるウイルスの活性。値が低いほど消毒作用が高いということを意味する[*1]

いずれにしてもエタノール[*2]は、日本では麻薬及び向精神薬取締法等のリストには入っていない脱法ドラッグであるから、近所で合法的な売人を見つけるのには苦労しない。

原理は簡単である。

エタノールのほうが水よりも沸点が低いので、酒を加熱するとエタノールが気化する。気化したエタノールを冷却して液体に戻せばよい。

どの程度実用的なのかはわからないが、一家に一台、置いておくだけでも、ちょっと知的なインテリアになりそうなキットもいろいろ売られている。

メタノールを燃やしてエタノールを蒸発させるというのは、引火の危険もあるので、あまり賢明な方法ではない。)

煮詰められたお酒のほうは、飲用することができる。もちろん、アルコールの芳香は失われてしまうから、味付けには工夫が必要だ。間違ってもメタノールを混ぜてはいけない。

ただし、お酒がなければ眠れないという場合には、これに適量のベンゾジアゼピンを溶かして飲めばよい。ベンゾジアゼピンは医師から睡眠障害の診断を受ければ、保険適用で処方してもらえる。もちろん、ベンゾジアゼピンは単独で摂取してもかまわないが、エタノールとの併用は禁忌である。

現在、新型コロナウイルス感染症による死者は、日本では1日あたり20人(1年あたり7000人に相当)である。アルコールによる死者は、暴力や飲酒運転などの他害も含めると、日本では1日あたり70人(1年あたり25000人に相当)である[*3]。両方合わせると、1日あたり90人(32000人に相当)となる。

言い換えれば、アルコールによる人命の損失は、新型コロナウイルス感染症による人命の損失の3倍以上だということである。

だから、単純に酒を止めれば1日あたり70人(1年あたり25000人に相当)の死者が減ることになるのだが、依存性薬物というのは、なかなか止められないものである。依存性の少ないカヴァ茶などが代替飲料になりうるが、味が美味しくないのが欠点である。

飲酒産業で生計を立ててきた人々にとっては経済的に苦しい状況かもしれないが、自らの職業選択を考えなおす良い機会にもなるだろう。伝染病の脅威から人々の命を守るためだ、という大義名分があれば、禁酒のモチベーションも高まるのではないだろうか。



記述の自己評価 ★☆☆☆☆
(思いつきを書いただけであり、エビデンスに乏しく、社会的現実から解離している。)
CE2020/04/25 JST 作成
CE2020/04/26 JST 最終更新
蛭川立

*1:育児研究パパ 着太郎 (2020). 「新型コロナウイルスに有効なアルコール濃度のエビデンス」(2020/04/26 JST 最終閲覧)より引用。原著論文は英語である。
Annika Kratzel, Daniel Todt, Philip V’kovski, Silvio Steiner, Mitra Gultom, Tran Thi Nhu Thao, Nadine Ebert, Melle Holwerda, Jörg Steinmann, Daniela Niemeyer, Ronald Dijkman, Günter Kampf, Christian Drosten, Eike Steinmann, Volker Thiel, and Stephanie Pfaender (2020). Inactivation of Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2 by WHO-Recommended Hand Rub Formulations and Alcohols. Emerging Infectious Diseases journal, 26.

*2:エタノールエチルアルコールは同じ物質である。
日本化学会命名法専門委員会(編)(2016).『化合物命名法 第2版 ―IUPAC勧告に準拠―』東京化学同人.

化合物命名法 (第2版): IUPAC勧告に準拠

化合物命名法 (第2版): IUPAC勧告に準拠

  • 発売日: 2016/02/10
  • メディア: 単行本

*3:蛭川立 (2020).「理性と逸脱 −ミクロネシアのドラッグカルチャー−」『蛭川立著作アーカイブ』(2018/10/06 JST 最終更新)