蛭川研究室 断片的覚書

私的なメモです。学術的なコンテンツは資料集に移動させます。

【覚書】コウモリは「食べるのに適している」のではなく「考えるのに適している」

アメリカ人類学会の特別シンポジウムに参加すべく、やりとりをはじめた。

親愛なるヤン

お返事をありがとうございました。あなたの仰ることはよくわかります。

たとえ11月になったとしても、ロンドンにいるあなたも、東京にいる私も、アメリカへ飛んでいけるかどうかはわかりません。しかし皮肉なことに、今回の感染症のせいで、我々の仮想的距離はぐっと縮まりましたね。

私の専門分野は宗教人類学ですが、2013年から2014年にかけて、ゴールドスミスで客員研究員をしていました。研究室のボスであるフレンチ先生は陰謀論の研究に取り組んでおられました。たとえばコロナウイルス生物兵器だといった信念のことです。(東京からロンドンに向かう途中、上海で鳥インフルエンザに遭遇してしまいました!)

もっとも本質的なことは、中国の食文化を理解することです。コウモリなどの動物は「食べるのに適している」からではなく「考えるのに適している」のです。これは、日本である種のヘビが男性的精力の象徴とされているのと同じです。

敬具
私のことはプロフェッサーとは呼ばないでください。イギリスでプロフェッサーといえば学部長レベルのことですから



CE2020/04/28 JST 作成
蛭川立