蛭川研究室 断片的覚書

私的なメモです。学術的なコンテンツは資料集に移動させます。

医療人類学

医療化

睡眠は病か 睡眠は病か 冬になると眠くなることを「冬眠病」と書いてきたが、「冬眠」を「病」とするかどうかは、「医療化(medicalization)」の問題である。 冬眠はツキノワグマの社会ではマジョリティだが、中緯度に住むヒトの社会ではマイノリティである…

『魂の形について』

博識な才女、多田智満子のエッセイ『魂の形について』。 魂の形について (ちくま学芸文庫)作者:多田 智満子筑摩書房Amazon 古代ギリシア語のプシュケーは、吐息と共に吐き出される魂のことであり、また蝶によって象徴されるともいう。 www.youtube.com エス…

大麻とカンナビノイドのことなど 研究ノート 2023/06/21

大麻といえば覚醒剤と並んで(というよりは混同されて)怖い違法薬物の代名詞になってしまっている。 私はもともとサイケデリックスを含む薬草の文化について研究してきたのだが、だから大麻、つまりアサも北インドで儀礼的に使用される薬草だという認識が先…

研究生活日誌 CE2021/05/19

朝 「コロナウイルス」 朝 朝は8時に目覚める。 それから勉強したり雑用したり、あまり調子が良くなく昼寝をしたり。 「コロナウイルス」 nichigopress.jpたまたま「ブリスベンとアメリカで「抗コロナウイルス治療法」開発」というニュースを発見。日豪プレス…

『琥珀の夢』

抗うつ薬としてのアヤワスカ 『琥珀の夢』 抗うつ薬としてのアヤワスカ 京都のアヤワスカ裁判で弁護士さんから依頼があり、南米の精神展開性薬草儀礼の「専門家」として「治療抵抗性うつ病に対する精神展開性アヤワスカの迅速な抗うつ作用:無作為化プラセボ…

日本のメランコリー文化と抗うつ薬

この記事には医療・医学に関する記述が数多く含まれていますが、個人の感想も含まれており、その正確性は保証されていません[*1]。 マニアとメランコリア 日本における抗うつ薬の受容 SSRIからサイケデリックスへ 館内放送が流れる。作業療法室で映画上映会…