2024年に『社会心理学研究』に発表された「日本語版陰謀論的心性質問票の開発と妥当性の検討」。
これは、とても網羅的な研究である。ロンドンのゴールドスミス・カレッジでanomalistic psychologyを学んでいたのが2013年だったが、十年経って日本語でも定量的な議論ができるようになった。
陰謀論的心性は妄想性パーソナリティ(paranoid personality disorder)の尺度と相関している。パーソナリティの主要五因子については、イギリスでは開放性(openness)のみと相関があるのではないかと聞いたが、日本での研究では、それほど有意な相関はないようである。
https://www.taf.or.jp/files/items/1929/File/%E5%B1%B1%E6%9C%AC%E8%BC%9D%E5%A4%AA%E9%83%8E.pdf
より具体的な項目を列挙した「一般的陰謀論信奉尺度」も和訳されている。
陰謀論においては、不安は少数の有力者の陰謀に対して投影されるが、これは、偶然起こる災難に対する不安の回避であり、被害妄想とは、むしろ災厄の原因を特定して安心したいという願望であり、これは自分(たち)だけが隠された真実を知っている選ばれた存在だという誇大妄想にも通じる。

