薄井真由子裁判長はすこし可愛らしい感じの四十歳ぐらいの女性で、両脇に中年男性二人を従わせていた。
判決での物質名は「3、4、メチレンジオキシ、N、メチル、α、メチル、2、フェネチルアミン、別名、MDMA」と、たどたどしく読み上げられたが、これは無理もない。英訳が続いた。
IUPACの命名法を使わずに、メタンフェタミン(いわゆる覚醒剤)というよりは、フェネチルアミン(いわゆる恋愛ホルモン)という言葉が使われたことには、好感が持てた。
東京地裁、道端ジェシカさんと共に逮捕されたカオ・ケネス被告に懲役1年6ヶ月、執行猶予3年の判決を言い渡す。
— Tatsu Hirukawa / 蛭川立 (@ininsui) 2023年6月20日
裁判長は、MDMAはうつ病とPTSDの治療のために処方されていたという主張にも触れつつ、日本では違法であり、酌むべき事情に乏しい、と指摘。 https://t.co/9ESG1vKcKt
第一回 道端ジェシカの夫
— 地裁でひっそり/開示請求 (@chisaidehissori) 2023年6月9日
【《セックスドラックではない》ー『MDNAは米国の心理療法士の処方薬。PTSDとうつ病の治療薬」と夫は答弁。「妻は私のMDMAの処方を知るが、輸入は知らない」ー求刑1年6月。弁護人は執行猶予を求める。判決6月20日13時30 分】
6月9日10時-12時 麻薬及び向精神薬 pic.twitter.com/vPPhoiYkuD
取締法違反
— 地裁でひっそり/開示請求 (@chisaidehissori) 2023年6月9日
カオケネス
令和5年合略号
710号法廷 17部
傍聴券あり 配布枚数 51
本件は通訳事件。通訳が宣誓。被告人は1977年3月18日生まれ。国籍アメリカ。現在の住居は日本国内における制限住居となっている。職業は映画プロデューサー、映画制作を行なっていると答える。訴因変更があり弁護人は
また芸能人を面白おかしく見せしめにするような事件が起こったのかと思いきや、MDMA療法のことも争われていたので、これは京都でのアヤワスカアナログ裁判とも似ている。
そこには、セクシュアリティ、身体、快楽、生権力、狂気、逸脱、治療、処罰、監獄など、まさにフーコーの思想が解き明かそうとしたことが現出しているとも思う。
MDMAはうつ病とPTSDの治療のために処方されていたとのことだが、二つはだいぶ異なる疾患である。
一般にサイケデリックスはハイドーズで神秘体験を起こし、その結果としてうつ病が治癒し、何か月も維持される。しかしMDMAでは自我融解を引き起こすほどの神秘体験は起こらないので、服用中に高揚感が得られたとしても、その後で、反動で抑うつや不安が起こってしまうことがある。
MDMAの密輸というが、MDMAはアメリカよりもヨーロッパで多く作られているらしい。
合成麻薬というが、石油よりはむしろ、東南アジアの樹木から中国でサフロールが抽出され、それがオランダなどで加工されてMDMAになり、それが世界各地に広まっているのだという。
ヨーロッパでは、MDMAはオランダ(とくに南部のベルギー国境地帯)、メタンフェタミン(覚醒剤)はチェコが生産の拠点であるらしい。
サフロール等が輸出されるルート MDMAが輸出されるルート サフロールの原料となっているのは、もっぱらクスノキだという。 クスノキの原産地 https://www.foresthistory.org.au/2010_conference_papers/Stubbs%20Paper.pdf
クスノキ(Camphora officinarum)は東アジアの照葉樹林帯に特徴的な種であり、日本では文化的なシンボルだが、サフロールの原料としては、カンボジアなど東南アジアで伐採されているという。
記述の自己評価 ★★★☆☆ (つねに加筆修正中であり未完成の記事です。しかし、記事の後に追記したり、一部を切り取って別の記事にしたり、その結果内容が重複したり、遺伝情報のように動的に変動しつづけるのがハイパーテキストの特徴であり特長だとも考えています。)
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