蛭川研究室 断片的覚書

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ブラジルへの郷愁

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バナナ 国立精神・神経医療研究センター病院

東京にも雨季がやってきた。

熱帯のサバンナでは、雷鳴がさきがけを告げ、叩きつける雨に、ときには雹が混じるような、雨季はそんな激しい始まりかたをするものだが、日本で梅雨と呼ばれる雨の季節は、もっと静かで、メランコリックである。

北半球は夏至を、南半球は冬至を迎えようとしている。
 



開高健という人は、釣りに出かけては幸せになり、帰ってきては不幸になっていたという[*1]ドーパミンやらテストステロンやらが多目だったのかもしれない。

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開高健オーパ[*2]

最低の依存性薬物は酒で、最高の依存性薬物は釣りだ、ということだろうか。
 



知らない間に失効していたパスポートの再申請。戸籍謄本やら顔写真やら、ようやく必要な書類を揃えて窓口に持っていく。

窓口の人「出国予定日が書いてありませんが、出国予定日はいつですか」
患者「十年以内には出国する予定です」
窓口の人「未定であれば、未定と書いてください」

そう言いながら、窓口の人は、書類の空欄に「未定」と書き込んでくれた。

帰路でスマホを落としてしまい、遺失物の窓口でやっと受けとることができた。注意力が低下している。

飛行機に乗ってアマゾンに行けるようになるには、まだしばらくのリハビリが必要である。パスポートを作るのは、リワークのための作業療法である。
  



記述の自己評価 ★☆☆☆☆
2018/06/10 JST 作成
2019/03/01 JST 最終更新
蛭川立

*1:仲間秀典『開高健の憂鬱』に病跡学的研究がある

開高健の憂鬱

開高健の憂鬱

*2:開高健 (1981).『オーパ集英社

オーパ! (集英社文庫)

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  • 作者:開高 健
  • 発売日: 1981/03/20
  • メディア: 文庫