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承前。
大川周明
大川周明はアジアの宗教思想の研究科であったと同時に、テロリズムにも傾いていった人物である。その著作は「大川周明先生著作電子化計画」(大川周明ネット)[*1]にアップされている。東京帝大で印哲を学んだ大川は、しかしインドの哲学的伝統は、内面の探求に優れてはいるが、植民地支配などの政治的社会的な問題には対応できないと考えた。
そして、西洋と対峙できるアジアの宗教思想として、政教一致のイスラームへと関心を移していく。第二次大戦に至ると、西洋文明を代表するアメリカと東洋文明を代表する日本との戦争は必至だという議論へと飛躍していってしまう。