漢代の金印である「漢委奴国王印」「廣陵王爾印」「滇(テン)王之印」は同じ時代に作られたものだという。
漢代の雲南に存在した滇(テン、Diān)王に授けられた金印が雲南省立博物館にあると聞いて行ってみた。博物館は開いていたが、かんじんの金印は貸し出し中となっていた。
省境閉鎖された雲南省から成都まで戻ってきたのは良いのだが、そこから成田に行く飛行機が飛んでいない。しかし日本に帰ってほしいという。
両国間を飛んでいるのは上海ー福岡便だけ。成都ー成田のチケットを、成都ー上海ー福岡のチケットと交換することで交渉が成立した。
福岡から東京まではどうなるのかと聞いても、係員の人は、安全に中国を出て日本に帰ってもらうためですから、との一点張りで、押し問答になるばかり。
上海を出るときには耳に体温計を差し込まれたものだったが、入国の時にはなにも調べられなかった。ひょっとしたら日本でのSARS第一号患者になっていたかもしれないが、いまさらのように抗体検査をしたいものだと思う。
想定外の福岡であった。せっかくなので福岡国立博物館に行った。ここには、漢委奴国王印があると聞いていた。
ちょうど、漢委奴国王印の特別展があり、実物を見ることができた。しかも、その隣には滇(てん、Diān)王之印が並べて置かれていた。
二個の印鑑は似ている。漢からみると、両国はいずれもおなじ南方にある自然豊かな国だと認識されていたらしい。
SARSから17年後、2019年12月に再流行を開始したCOVID-19は日本にも及び、やがて人々は感染を怖れ、家を出て会社に行くこともできなくなった。しかし、すでに新技術「印鑑ロボット」は完成していた。
【余談】「ロボットが契約書をめくって自動で押印 手作業の負担を軽減 デンソーと日立が開発」
デンソーウェーブ、日立キャピタル、日立システムズは12月11日、ロボットとRPAを活用して契約書などの押印を自動化するサービスを発表した。金融機関や自治体など、契約書・請求書の電子化が進んでいない業界の押印作業を効率化する狙い。2020年3月から月額制で提供する予定。
CE2020/05/27 JST 作成
蛭川立