蛭川研究室 断片的覚書

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内因性DMTの日内変動と子宮収縮作用

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陣痛促進剤としてのDMT

  • これは、アヤワスカ茶の原料植物であるチャクルーナに含まれるDMTが子宮収縮作用を持ち、陣痛を促進することを示唆している。

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N,N-ジメチルトリプタミン(左側にインドール核がある)

  • チャクルーナと同様、DMTを含むヤマハギをハムスターに投与したところ、子宮の収縮が確認された[*2]
  • 現在、陣痛促進剤としてはオキシトシンが使われているが、かつてはDMTと同じインドールアミンである、エルゴタミンが使われていた。

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エルゴタミン(左下にインドール核がある)

  • (最初の人工合成サイケデリックス(精神展開薬)であるLSDは、スイスの生化学者アルベルト・ホフマンによって、麦角アルカロイドであるエルゴタミンから陣痛促進剤を合成する過程で、偶然に発見された。)

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LSD(左下にインドール核がある)

分娩の日内変動

  • ヒトの分娩には日内変動がある[*3]

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  • 日本での統計では、分娩のピークは昼過ぎの14時ごろだが、その大多数は陣痛促進剤によって誘発されたもので、病院の開業時間と相関している。

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  • しかし、助産所における自然分娩だけのデータをみると、早朝の5時ごろにピークがある。
  • このことは、内因性DMTが朝の時間帯に多く分泌され、これが子宮の平滑筋を収縮させ、分娩を促進している可能性を示唆している。

内因性DMTの日内変動

  • しかし、ヒトの体内における内因性DMTの日内変動については、朝の時間帯に多いという傾向が知られているが、まだはっきりした証拠が得られていない。

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尿に排出される内因性DMTの日内変動。0時から8時の時間帯に多い傾向がみとめられる[*4]

  • 尿中に排出される内因性DMTはごく微量であり、2リットル以上の尿がないと充分な分析ができない。しかし、2リットルの尿を採取するためには、1回の排尿では足りず、数回の排尿を行うためには、数時間の時間が必要だからである。
  • 松果体で生合成される内因性DMTの量を調べるためには、脳脊髄液を用いた研究が必要だが、それは今後の研究課題である。
  • (いわゆる産後うつ病は、分娩後に内因性DMTが急速に減少することが原因かもしれない。もしそうなら、DMTを摂取することで、産後うつ病が治療できるかもしれない[*5]。)



記述の自己評価 ★★★☆☆
(一般向けの記事を箇条書きにした仮説であって、学術的な厳密さは保証されない。)
CE 2020/08/24 JST 作成
CE 2020/08/26 JST 最終更新
蛭川立

*1:免責事項にかんしては「Wikipedia:医療に関する免責事項」に準じています。

*2:www.jstage.jst.go.jp

*3:osan-kojo.com

*4:f:id:ininsui:20200824232313p:plain

*5:麻薬及び向精神薬取締法」には、DMTは「医療上の有用性は極めて低く、現在、我が国において医薬品としての輸入、製造及び販売はなく、かつ、濫用された場合の有害性は極めて高い物質である」と書かれているが「医療上の有用性は極めて低」いという文言は、近年になって発見されたDMTの抗うつ・抗不安作用についての医学的エビデンスと矛盾している。